あるお客様から電話があったのは8月。「中野君、リベンジだ」
以前、メンテスタッフ募集を手伝ったメーカーさん。一番小さなサイズのA枠での求人広告掲載でした。大手なので、小さくても大丈夫と思ったのですが…応募ゼロ。申し訳なくて、情けなくて。お客様の言葉はありがたかった反面、不安でもありました。またゼロだったら…。「その時は、君がウチに来いよ」と笑うお客様の顔が、冗談に見えません。

新人には1年、中堅社員が「ブラザー」として指導につきます。アポの取り方、商品知識から教わり、時には「飛び込み営業はこうやるんだ」とみせてくれる。商談に同行してくれるのも、お客様から叱られる時、頭を下げてくれるのもブラザー。僕は早速、そのお客様のことをブラザーに話しました。ブラザーはマネージャーと相談し、言ったのです。「それ、営業みんなで考えよう」

A枠に入る文字数は、たった600文字。それをどう工夫すれば応募者が集まるか考えるため、先輩5人と新人2人で会議が開かれました。日中は暑い外を駆け回ってヘトヘトなのに、僕の600文字のために。
「職種名に、転職者がヘェ~と思う事実を入れよう」
口火を切ったのはブラザー。
「経験なくていいんだろ?それ書こう」
「資格が経験者に寄り過ぎ。これじゃ未経験者は引いちゃう」「年間休日が多いね。もっと目立たせよう」
白熱すること1時間。先輩5人の知恵で、僕の600文字は見違えるものになったのです。(後略)