偉い人は言う。若者がイキイキしてない、個性を活かし自分らしい仕事をすべき、と。でも「自分らしい働き方」なんて、簡単に見つからない。私もそうだった。 そんな気持ちのまま行ったA社の説明会で会ったのは、何をしたいか、楽しそうに語る社員。その姿がうらやましく、自分もそうなりたくて、ここに入社した。

でも、入社直後から変わる、なんて奇跡はない。目前の事をこなすのが精一杯。同期が早々と目標達成した時も、祝福より先に、自分の不甲斐なさに悔し泣きした。私はトンネルの中でもがき続けていた。どうしたら「イキイキした自分」に出会えるんだろ?

キッカケをくれたのは、メーカーN社のU社長。たまたま決算期で、利益の活用法を模索していたU社長は、あまり迷わず求人広告の発注をくれた。採用結果は、大成功!ではなかった。恐る恐る訪ねた私に、U社長から出たのは 「面接で何人もの転職者に会ったけど、スゴイね。みんな自分は何をしてきたか、胸を張って語るんだ。勉強になった。またよろしく!」 なんて迷いのない、シンプルな考え方をするんだろう。これが経営者なんだ…

私は度々、N社を訪れるようになった。社長とはいつも雑談。今の若手ってこうですよね?社員育成って大変ですか? 20歳も下の私の話をU社長は真剣に聞き、真剣に語ってくれた。会う度「元気をもらった。ありがとう」と言ってくれた。本当にシンプルな人だ。迷いがないU社長の姿に、私は「イキイキした自分」に出会うためのヒントを求めていたのかもしれない。(後略)