天気予報を確認する。寒波の到来。各地に降雪注意報が発令。まずい! 高速道路が使えない! 江田はさっそく、今日の物流予定をパソコンで確認。彼の担当分は1日1000オーダー、10tトラック換算で25台分。しかし降雪によって道路はめちゃくちゃ。こんな時こそ、物流計画としての腕の見せ所だ。 ドライバーに指示を飛ばす。「県道20号を迂回路に使えないか?」ダメだ。道幅が狭く、10tトラックが入れない。他にルートはないか。地図とPCモニタを何度も見比べる。

「国道を使おう。その方が確実だ」 「バイパス出口の渋滞に巻き込まれたら大変だぞ」 思いが交錯する。荷が届くのを待つ工場に連絡。 「雪でトラックが遅れそうです。納品を待てますか?」 「できる限り急いで。在庫はあと3時間分しかない」 今、工場はどこも生産性をアップさせるため、余分な在庫をできるだけ持たないようにしている。物流が止まると、生産ラインに支障が出る。それだけは避けないと。 外は雪が舞うのに、江田の額からは汗がどっと噴き出す。

「一つ手前の出口でバイパスを降りさせよう」 ベテランスタッフからのアドバイス。経験を重ねた先輩は、いくつもの引き出しを持っている。物流は経験の数が財産になる、とこんな時に実感。祈るような気持ちでドライバーに指示。間に合ってくれ…。

「今、荷が到着しました」待ち望んだ報告。江田は胸をなでおろす。荷送り先担当者の声もホッとした様子。 条件は日々異なる。天気も違う、道路状況も変わる、荷も様々。(後略)