1999年。国内で蓄積した自社制作の吹奏楽コンテンツを米国に広めようと現地法人を設立。 しかし、米国の音楽教育関係者は「日本の吹奏楽にアメリカが学ぶことはない」と突き放し、地方の一企業に過ぎない当社のCDを聴こうともしませんでした。

当社はクラシック音楽の音響・映像収録を中心に、音楽CD・DVD、楽譜出版を手がける会社。特に吹奏楽に強く、音声・映像・楽譜に至るまでの版権は膨大。このコンテンツを有効活用し、世界の「吹奏楽」市場を開拓したい。そう考えてのアメリカ進出は、第一歩で壁にぶつかりました。

聴いてくれさえすれば…。キッカケは、当社の映像を偶然見たテキサスの教育関係者の「演奏者は中学生?こんな子達に会いたいな」の一言。そうだ! 吹奏楽交流ツアーはどうか? 中学や高校のバンドを、米国の学校に連れて行って演奏してもらう。日本の吹奏楽を、米国人が聴く機会になる。ナマで聴けば日本の吹奏楽が、米国に引けを取らないと気づくはず。加えて日米の生徒達が交流を図れる。早速、1週間の演奏旅行を企画しました。

結果、大成功。連れて行った中学生の演奏を、熱心に見つめる米国の中学生。やはりナマ演奏だと、映像で伝わらないものが伝わるのです。「いい曲だ。アレンジは日本人?」と関心を寄せる米国の関係者達。さらに日本の中学生も初の米国体験に刺激を受け「参加した生徒は、学業が伸びた」と学校の先生から聞きました。 日本の吹奏楽コンテンツで世界市場に進出……。当社は、重い扉をこじ開けたのです。(後略)